「人と人とのつながりがビジネスにおける原点である」
七十有余年の長きに亘る社歴は、激動の昭和史と共に今日まで歩んで参りました。
会社を継続するに当たっては、先々代社長からのポリシーが受け継がれております。
現代社会における目覚しいデジタル技術の進歩は、ここ十数年の間に革命的な発展を遂げており、
そのスピードに社会が追いついていないのが現状であります。そこには格差という問題が生じ、
またすべてをデジタル的な考え方や最新マシーンに依存する事が、ステータスと思い込む風潮があるようです。
確かにコンピュータの発展により業務の処理能力は格段に上がり、
情報量も昔とは考えられないような豊富さになっている事は事実です。
ただこの表面的な現象だけで、すばらしい時代になったと判断して良いものでしょうか。
相手の顔も声も知らない、表情もわからない、ましてや考え方など知る由もない。
すべて電子的に処理されていくこの社会。
ネット犯罪の増加、閉鎖的になる人間。
この状態が進んで行く事を考えると、とてつもない恐怖を覚えます。
特にビジネスに関しては、このような環境を決して思わしくないと感じております。
商売を突き詰めますと結局は人と人との信頼関係の上に成り立っていますから、
やはり相手と向かい合う事が重要になってきます。
商売は一過性のものではありません。
継続させる事にとても意義があります。
勿論このコンピュータ社会に対応していく事は不可欠ではありますが、
いつの世でも相手と話し笑ったり泣いたり怒ったり感動したりする事を共有する・・
これこそが人間の喜びであり、成長いていく上での大切なプロセスであり、
先々代から受け継がれたポリシーなのです。
そして商売のしやすい環境を作り上げて行く事が、進歩や継続につながっていくのでしょう。
これからも私どもはお客様のニーズに合わせた柔軟な姿勢、豊かな心で接し、日々邁進していく所存です。
平成21年11月9日
株式会社奥田商会
代表取締役・奥田美徳